立浪竜の“絶対的守護神”の去就に早くも注目が集まっている。セ・リーグトップタイの34セーブ、防御率1.13(8月25日時点)を誇る、中日のライデル・マルティネス投手(27)だ。

 3年契約の最終年。17年2月末に育成契約選手としてキューバから来日し、2年目に支配下登録を勝ち取ると、160キロ台の速球とフォーク、スライダーを武器にストッパーとして花開いた。当然、中日がみすみす手放すはずもない。加藤宏幸球団本部長兼編成担当は7月、「来季の残留交渉を始めている」と語っていたのだが……。

昨季の「令和の米騒動」で反旗を翻した白米好き ©時事通信社

来季の“年俸4億円”を中日新聞が「払いきれない」という声も

「近年のあまりの好成績に、推定年俸2億円からの大幅増は不可避。来季以降は少なく見積もっても倍増の4億円はくだらないでしょう。一方、球団の親会社である中日新聞社は24年3月期の売上高も前期比3%減の減収決算。台所事情が厳しいため、球団内では『高額の年俸を払いきれず、他球団に奪われるのでは』と囁かれているのです」(球団関係者)

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「米騒動」の際に張り出された「しばらくお米はありません!」の張り紙

 性格は「ドがつく真面目」というライデル。同じキューバ出身のチームメイト、ジャリエル・ロドリゲスが昨年、メジャー挑戦のために球団に黙って亡命した際には、「あまりの身勝手な行動に憤りを隠さなかった」(同前)。日本に馴染めたのは、ドラゴンズを長年支える“先輩”の存在が大きかった。