拓也は2日にわたってLINEを送り続け、「食事も喉を通らない」と訴えてきた。何をする元気もなくなり、「学校へ行く気力もなくなった」と言われ、佑香は「やっぱり私が付いていないと生きていけない子なんだ」と思い直した。

 これからも付き合い続けることを約束すると、不安でたまらなくなった拓也が「ずっと佑香と一緒にいたい。離れたくない」と言って、家出を決行。わずか2週間後には、また佑香の家に舞い戻った。

 佑香に言われていたように、家族宛に置き手紙を残し、保険証のコピーを持ってきた。

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 佑香は泣きながら乳房に吸い付いてくる拓也が可愛くて、その様子をスマホで撮影した。それが児童ポルノ製造に当たるという意識は佑香にはなく、佑香は拓也との愛の営みの一部始終をスマホに保存していた。

 その結果、これが犯罪の“証拠”になった。拓也と佑香の2度目の同棲生活は、通報によって3日で打ち切られることになった。

写真はイメージ ©getty

 佑香は保釈後、拓也の母親に謝罪に行ったが、面会を断られ、弁護士を通じて「もう2度と拓也に会わない」という条件付きで、慰謝料150万円を支払い、示談書を交わした。

 医師からは小児性虐待者(チャイルド・マイスター)と診断され、1年かけて性障害専門医療センターに通うことになった。

法廷で語った「驚きの恋愛遍歴」

 佑香自身が法廷で語った恋愛遍歴も驚くべきものだった。

「私はこれまでひどい恋愛をしてきました。交際相手に浮気やDVを何度もされ、アザができたり、歯が欠けたり、唇が腫れたりして、大ケガをしたこともありました。自分のことを理解してくれる人と付き合ったことがなかった。でも、彼はこれまで付き合った誰よりも大人に見えました。お互いに真剣でしたし、結婚できる年齢まで付き合って、結婚しようと思っていました。でも、もう会いません。『荒野行動』はもちろんですが、SNSもしません。子供が2人いるので、これからはしっかり子育てをして、いいお母さんになります」

 裁判所は「判断能力や性的知識が乏しい小学生につけこみ、自己の欲望を優先した身勝手な犯行」と断罪し、佑香に懲役3年執行猶予5年の有罪判決を言い渡した。

 だが、拓也は今も「佑香に会いたい。結婚したい」と言って、ノイローゼ気味になっているという。まぎれもなく児童の心身に有害な影響を与えたのは事実だろう。