「アンタら、いい加減にしなよ。警察に通報したらすぐパクられるよ」…小6男児と交際し、強制性交容疑で逮捕された22歳のシングルマザー。なぜ一度は「自分のやっていることはおかしいんじゃないか」と思ったにもかかわらず、交際を止められなかったのか? ノンフィクションライターの諸岡宏樹氏の著書『実録 女の性犯罪事件簿』(鉄人社)より一部抜粋してお届けする。なお本書の登場人物はすべて仮名であり、情報は初出誌掲載当時のものである。(全2回の2回目/前編を読む)

写真はイメージ ©getty

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裁判に現れた22歳のシングルマザー

 髪を黒くして、ショートカットにした佑香は、いっそう“いい女”になっていた。だが、公判では2人の生々しいLINEのやり取りなどが公開され、佑香がいかにして拓也を籠絡していったかの一部始終が明らかにされた。

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〈佑香みたいな大人が僕みたいな子供とセックスしてもいいの?〉

〈私は拓也のことが大好き。好きな人とそういう関係になるのは、ごく自然なことだと思う〉

〈僕はチューしたことないんだよ〉

〈全部私が初めてなのか。そして、全部私が最初で最後になる〉

 2人は拓也が18歳になったら、結婚することまで約束していた。毎日電話するうちに、会いたくなるのも当然のことだった。佑香は拓也の求めに応じて、拓也の地元まで会いに行くことにした。

 佑香は〈今まで会っていなかった時間も付き合っていたようなもんだから、会ったらすぐにホテルへ行こうか〉などと誘惑していた。拓也は様々な妄想を膨らませ、興奮して眠れないほどになった。

 初めて会った日、2人は挨拶もそこそこにラブホテルにしけ込んだ。お互いの体をむさぼり合い、拓也は夢のような時間を過ごし、佑香の手ほどきで正常位、バック、騎乗位と一通りこなした。

 佑香は拓也とのツーショット写真を掲載し、〈童貞狩り〉などとツイッターに投稿した。〈拓也くん、子作りにハマっています〉ともツイートした。

 これ以降、拓也は佑香にメロメロになり、『たくやのゆうか』というアカウント名でツイッターを始め、〈他の女と関わる気は一切ない〉〈ずっと佑香のとなり〉〈物欲はない。佑香が欲しい〉といったツイートを繰り返すようになった。

 佑香は「冬休みに遊びに来てほしい」と拓也に新幹線のチケットを送った。拓也は年末年始にかけて、11日間も佑香と過ごした。拓也の家族から安否を心配するメールが届くと、佑香が「このように返事すればいい」とアドバイスしていた。

 さらに佑香は恥ずかしげもなく、拓也とキスしている写真などを平気でツイッター上に上げていたため、ネットでは有名な“バカップル”になっていた。

〈アンタら、いい加減にしなよ。警察に通報したらすぐパクられるよ〉

〈ネットに拡散して、今さら画像を消せないことは分かっているよね?〉

 こんな“警告”が届き、いったん拓也が地元に帰ると、佑香は冷静になって、「自分のやっていることはおかしいんじゃないか」とようやく気付いた。

 だが、拓也に別れ話を切り出すと、拓也はしょげ返った。

「僕のどこが悪かったの…。どうして別れなくちゃいけないの?」