夏の休暇を観光地の宿泊施設で楽しんだ方も多いだろう。そんな宿泊施設を悩ませているのが人手不足だ。静岡県の人気観光地・伊豆にあるホテルでは外国人の採用に踏み切った。フロントスタッフ7人のうち日本人は支配人だけであとは外国人だ。日本のホテルの近い将来の姿なのだろうか。

民宿は高校生を求めるも少子化で…

西伊豆町の海水浴場

2024年7月。静岡県西伊豆町の海水浴場では待ちに待った海開きを迎え、さっそく多くの観光客が訪れていた。

本格的な海水浴シーズンを迎えると同時に忙しくなるのが民宿やホテルといった宿泊施設だ。

ADVERTISEMENT

1年を通して一番の書き入れ時とあって 夏の間は従業員を増やして対応する。ただ、人材確保が難しくなっているという。

 

老舗の民宿・乗浜荘は、毎年この時期は臨時のアルバイトを雇って営業しているが、ここ数年は人材確保に頭を悩ませている。

乗浜荘では体力のある高校生を頼りにしていて、乗浜荘の石田弘之さんは「高校生が主力じゃないと民宿の場合は成り立たないので、やっと見つけて頑張ってもらっています」と話す。

高校生バイトの確保が難しくなった

温泉民宿 乗浜荘・石田弘之さん:
(人手確保は)めちゃくちゃ大変です。1年を通してやっているホテルや旅館でも大変で、まして夏の1カ月しかやらない私たちのような民宿はなおさら来てくれる人が少ない。年々少なくなっている

次から次へと宿泊客がやってくるなかアルバイトの力は必須で、かつては8人ほどを雇用していたが、2024年は高校生も含めた3人だけだ。

少子化でこれまでのように知人や友人のツテで人を集めるのは難しい状況になっているという。

 

温泉民宿 乗浜荘・石田弘之さん:
(民宿業は)この先もまだ続けてくつもりだが、(働き方など)やり方をどんどん変えていかないと、このままだとちょっと厳しい

派遣が3割 費用増と教育が課題

 

人手不足は規模の大きなホテルや旅館などの宿泊施設でも深刻だ。

老舗ホテルの堂ヶ島ニュー銀水も従業員の募集をしているものの、夏季限定のアルバイトどころか通常のスタッフの確保すら厳しい状況で、人材派遣会社に頼らざるを得ないという。