毎年恒例、ホテル評論家の瀧澤信秋氏が実際に宿泊して「本当によかったホテル&旅館」を紹介するシリーズ。2023年はどんな宿が高評価だったのか――。今回は5月~8月編。(全3回の2回目/#1、#3を読む)
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【2023年5月~8月に宿泊した施設一覧/13施設】
5月 ホテルグランビュー高崎(群馬県高崎市)
5月 センチュリーロイヤルホテル(札幌市中央区)
5月 ウォーターホテルS国立(東京都国立市)
5月 ホテルリバーサイド嵐山(京都市西京区)
6月 ベッセルホテルカンパーナすすきの(札幌市中央区)
6月 ATAMI 海峯楼(静岡県熱海市)
7月 ANDO HOTEL 奈良若草山(奈良県奈良市)
7月 グランドプリンスホテル大阪ベイ(大阪市住之江区)
7月 ホテルニューアカオ(静岡県熱海市)
8月 レフ沖縄アリーナ by ベッセルホテルズ(沖縄県沖縄市)
8月 Y-HOTEL(広島市中区)
8月 GLAMDAY STYLE TEITAKU 空ノ庭(長野県軽井沢町)
8月 澄江 知多(愛知県知多郡南知多町)
5月 ホテルグランビュー高崎(群馬県高崎市)
飲み屋などが多い高崎市柳川町の柳通り沿いのホテルだが駅からは離れた立地。伝統的なフルサービスタイプのシティホテルだったが、老朽化や耐震性の問題などを抱えていた。とはいえエリアのシンボルホテルという存在だけに、行政などの協力もありロビーと客室部分のリニューアルが実現したという。ホテル評論家としては、高崎市では2012年開業のココ・グラン一推しだったが、最近グランビューの利用率が高く、評価も逆転している。
もはや全客室の電子レンジ&マッサージチェアには驚かないが、駅前のココ・グランにはないサービスが宿泊者専用ラウンジ。各種アルコールからオードブルなどを無料提供。大浴場も充実。迫力のサウナストーンタワーはオートロウリュウシステムで、放出される水量がハンパない。屋上の露天スペースにて冬の上州名物“空っ風”で完璧にととのう。
5月 センチュリーロイヤルホテル(札幌市中央区)
ちょうどホテル開業50周年の日に「センチュリーロイヤルホテル」へ。札幌駅に隣接し、市民に愛されてきた伝統のシティホテルだが2024年5月にクローズする。クローズが決定したホテルには紡いできた歴史の重厚感と溢れんばかりの人々の思いが詰まっている。そんな現場をひとつひとつ確かめるようにゆっくりじっくり取材。エクスクルーシヴ フロア ブランはホテルご自慢の客室。プライベートスペースを重視したレイアウト。街並みを一望できるビューバスも完備。
センチュリーロイヤルホテルといえば、最上階の回転するレストラン「ロンド」が有名。約3時間で1回転するスピード。荷物などを窓辺に置いておくといつの間にかなくなってしまうマジックで、天井のエアコンの位置もいつのまにか移動している(こちらが移動しているのですが)。旧き良き雰囲気だけに、無くなってしまうのはやはり寂しい。