「(米国に)一定期間自衛隊が駐留することを想定して、在米日本自衛隊地位協定を結ぶこととすれば、はじめて『同一、対等』の地位協定を結びあうことができる。
実際にこの話を米国当局の高官に何度かしてみたことがありますが、概ね好意的に受け止められました。もちろん、実際に進めていくのはそう簡単なことではありません。戦後の日米関係の根幹的な部分ですから。しかし、間違いなく日米同盟の強化、抑止力の向上につながる施策ということを国内外で説明していかなければいけないと思います」
「今までと同じ基地負担はおかしい」
だが、11月の米大統領選挙でトランプ前大統領が勝てば、今まで以上に在日米軍基地に関する費用の負担を求められる可能性もある。石破氏は次のように論じる。
「平和安全法制を制定して、限定的とはいえ集団的自衛権の行使を容認したのに、今までと同じような基地負担を求められていることのほうがおかしいでしょう。日米安保条約の根幹は、米国の集団的自衛権行使と日本の基地提供が双務となっているのですから、我が国が集団的自衛権を一部とはいえ行使するなら、基地提供の義務はある程度軽減されてしかるべきです」
インタビューで石破氏は、近年緊張が高まっている中国との関係をどう再構築するか、災害対策を一元化するために防災省を設置する案などについても語った。
インタビュー全文は「文藝春秋」10月号(9月10日発売)と「文藝春秋 電子版」に掲載されている。また、「文藝春秋 電子版」ではインタビュー動画も配信している。
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