「私の寿命を10年やろう」

「まことに奪いますぞ?」

 干ばつが都を襲う中、雨乞いをするよう頼み込む道長に凄んでみせた、陰陽師・安倍晴明役のユースケ・サンタマリア(53)。8月25日放送の回で晴明は、この雨乞いで力を使い果たしたかのように世を去った。

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2006年の大河「功名が辻」では脚本家・大石静氏のオファーを断った

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2度目の大河ドラマ

 風俗考証担当の立正大学・佐多芳彦教授が明かす。

「晴明が目の下にしている赤いメイク、あれはユースケさんご本人のアイデアだそうです。今までの晴明のイメージにはない独特の“妖しさ”を出すためだとか」

 今年で芸歴30年。大河ドラマへの出演は「麒麟がくる」(2020年)以来、2度目となる。

「『麒麟〜』の撮影時にはよくスタジオの隅で談笑していましたが、今作ではいつもキリッとして、緊張感を漂わせながらスタジオの隅を見つめています」(同前)

従者役は身長128センチのダンサー

 どこか人智を超えた雰囲気をまとう晴明。今作では、常にその傍らに控える従者の「()()()」も話題になった。演じたのは、軟骨細胞の異常で骨が伸びにくくなる先天性疾患「軟骨無形成症」を抱えながら、身長128センチのダンサーとして活躍するDAIKI(30)だ。

DAIKI

 今作まで演技未経験だったDAIKI。須麻流については、制作側から「晴明の従者ではあるけれど、親友のようにいつも一緒にいる存在」と説明を受けた。そうして1年余の撮影期間をユースケとともに過ごしてきたという。

 DAIKIが振り返る。

「ユースケさんは『「ぷっ」すま』で見ていた印象そのままで、休憩時間はプライベートな他愛のない話で笑わせてくれた。撮影の後半は道長役の柄本佑さんと3人でいることが多かったのですが、3人でゲームの話で盛り上がったこともありました」