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  さらにこのプライバシー情報は斎藤氏周辺によって、X氏の公益通報の信用性を貶める道具として使われようとしていたとされる。とするとこの情報は、X氏の信用と名誉を傷つける内容だった可能性が考えられる。そしてもしそうだったならば、斎藤氏側がやったことは「パワハラ」以前に、人として手を染めてはいけない「犯罪」となりうる。

東大の赤門を背景に写る斎藤元彦氏(本人ホームページより)

「法的に問題はない」可能性は極めて低い

  現在の日本の法律ではプライバシーを晒しただけでは民事上の責任は生じても犯罪にはならないが、プライバシーを晒すことで同時にその人の名誉も傷つけた場合は、名誉毀損に該当する。そして名誉毀損は民事の責任だけではなく刑罰の対象にもなる。刑法はその刑を「3年以下の懲役・禁錮または50万円以下の罰金」と定めている。

©︎時事通信社

「公益通報者つぶし」のためにプライバシーを晒しその結果相手の名誉を傷つけたのなら、それは懲役にもなり得る犯罪なのだ。

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  斎藤氏の一連の疑惑は「法的に問題はない」などということはない。道義的な問題のみならず法的にも深刻な問題をはらんでいる。そしてその全ての問題について、責任は明確にされなければならない。そうしない限り、X氏が全てを賭して行った公益通報に応えることはできないのではないだろうか。