自民党の国定勇人(くにさだいさと)衆議院議員(52)が、後援企業に対して総計約19億円の土地を無償貸与していたことが「週刊文春」の取材で分かった。

環境大臣政務官の国定勇人氏 ©時事通信社

 国定氏は一橋大学卒の元総務官僚で、2006年から2020年10月まで三条市長を務めた。2021年に衆議院議員選挙の新潟県第4区に出馬し、比例復活で当選を果たす。2022年8月には環境大臣政務官に就任した。

 国定氏について地元でささやかれているのが、市長時代に鳴り物入りでスタートさせた「栄地域工業流通団地」をめぐる疑惑だ。

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分譲地をめぐる「異常な優遇措置」

 元三条市議が語る。

「2018年12月3日に分譲地の公募が始まりましたが、2020年8月になり、『進出企業の負担軽減を目的として土地代金の支払いを5年間猶予し、その間は無償で貸与する』旨を定めた『土地使用貸借契約』という制度が突如採用されたのです。それだけではなく、固定資産税は免除。さらに、無償貸与期間が過ぎた後、売買代金の3分の1で所有権が移転できるという異常な優遇措置でした」

地元・三条市での政治活動に注力(公式HPより)

 2022年5月までに土地使用貸借契約という超優遇措置を受け、5年間の無償貸与などの恩恵を受けた企業は9社にのぼる。