9月18日に業務上過失致死などの容疑で第1管区海上保安本部に逮捕された「知床遊覧船」社長の桂田精一容疑者(61)。観光船「KAZU I(カズワン)」の沈没事故が発生した2022年4月23日の3日後に、桂田容疑者が知人に対し、「逮捕はない」「風評被害」などと“放言”していたことが「週刊文春」の取材でわかった。音声データを入手した

 乗客乗員26人が死亡・行方不明となった北海道・知床沖で発生したカズワンの沈没事故。2年半もの歳月を経て、ようやく運営会社の社長である桂田容疑者が逮捕された。

「海上保安本部は『証拠隠滅の恐れ』を理由にこのタイミングで逮捕に踏み切った。桂田容疑者の認否については明らかにしていません」(全国紙社会部記者)

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沈没したカズワン(HPより)

 事故以降、遺族に対する個別の謝罪をしていない桂田容疑者。遺族の一人は「とても反省しているようには思えません」と語るが、今回、「週刊文春」はそれを裏付ける音声データを入手した。

 音声が録音されたのは2022年4月26日。事故発生から3日後のことだ。桂田容疑者は電話で、知人Aさんに次のように話していた。

「船、もうちょっと見つかりかけてて、上がって事故の原因究明できれば、また変わってくるような形だと思うんですけども、風評被害ですね」

 そして、こう言い切るのだった。

「(自分の)逮捕はないですね。はい」

桂田精一容疑者

 だが、それから約2年半後、桂田容疑者は逮捕されたのだった。

 事故直後に一体何を語っていたのか。この音声には、遺族の感情を逆撫でするような桂田容疑者のあまりに無責任な発言が多数収められていた——。

 現在配信中の「週刊文春電子版」では、桂田容疑者の“通話記録”を音声と共に報じている。また、事故から2年半の桂田容疑者の生活ぶり、今回の逮捕を受けた遺族の声なども合わせて詳報する。

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