岡山空港から車で片道1時間。そんな場所に、お盆の最中の8月13日・14日、帰省客をはるかに上回る人々が集結した。ロックバンド「B'z」のボーカル・稲葉浩志(60)の故郷・岡山県津山市である。人々の熱き鼓動の果てにあったものとは――。
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重版分の売れ行きも好調の稲葉
9月23日には還暦を迎える稲葉。昨年でデビューから35年が経ったが、今もなお日本の音楽シーンを牽引している。
「9月30日から放送が始まるNHKの朝ドラ『おむすび』の主題歌をB'zが手掛けることも発表されました。朝ドラ主題歌を担当するのは初のこと。稲葉個人としても、6月に10年ぶりとなるソロアルバムをリリース。精力的な活動を続けている」(音楽関係者)
最近は出版界も賑わせている。7月、女性週刊誌『anan』(マガジンハウス)の表紙に初登場し、即重版。翌8月には月刊誌『GOETHE』(幻冬舎)の表紙を飾り、こちらも2度の増刷となったのだ。
「通常より多めの部数を印刷しましたが、情報リリース日にいきなりネット書店で軒並み完売、店頭でも高い販売率を記録したため、発売翌日に重版を決定しました。重版分の売れ行きも好調です」(マガジンハウス営業部)
2日間で延べ1万6000人超のファンが駆けつけ…
稲葉効果は雑誌だけに留まらない。冒頭で触れたお盆の2日間、稲葉は7年ぶりとなる凱旋ソロライブを開催した。会場は、津山市内の津山文化センター。収容人数は1000人だったが、2日間で延べ1万6000人超のファンが駆けつけ、会場の外で、わずかに漏れてくる音に耳を傾けた。
市内の有志で立ち上げられた「津山おもてなしプロジェクト」実行委員会事務局の松本宏光氏が明かす。
「今回のライブによる津山市内への経済波及効果は、1億3800万円と算出されました。たった2日で、地方自治体がこれだけの経済効果を得られるイベントはなかなかありません」