9月18日、ついに優勝マジック「9」を点灯させた巨人。4年ぶりのリーグ優勝、12年ぶりの日本一を目指すチームのキーマンの一人でありながら、大きな岐路に立つ選手がいる。9月12日に国内FA権を取得した、大城卓三捕手(31)だ。
「昨年まで正捕手でしたが、今季の阿部慎之助政権下ではその座を奪われ、いまでは一塁で起用されることも多くなった。しかも、慣れない一塁の守備でミスがあると阿部監督から『大城を一塁で使った僕が悪いと投手に謝った』と嫌味を言われる始末です。そのため、FA権を行使するのではないかと、去就が注目されているのです」(スポーツ紙記者)
「予習という概念がないのか」と呆れられ
沖縄県那覇市出身で、高校から野球留学で首都圏に。東海大相模、東海大、NTT西日本とアマチュア野球のエリートコースを歩む一方で、しばしば「なんくるないさ」を地で行くマイペースぶりを発揮する。
「投手コーチ、バッテリーコーチ、スコアラーを交えた試合前のバッテリーミーティングでのこと。几帳面な菅野智之投手が資料をあれこれと携えてやってきたのに対し、大城が持ってきたのは白紙のノートだけでした。周囲からは『予習という概念がないのか』と呆れられ、高校、大学の先輩でもある菅野が叱りつけていました」(球団関係者)
良く言えばおおらかだが、ちゃらんぽらんだとも言える。
「それが、捕手出身で緻密な野球を志向する阿部監督から評価されていない一因かもしれません」(同前)