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――それがバズに対する疲れに繋がったんですか?

ふせでぃ そうかもしれません。「いいね」とかの数字を気にすると、昨日よりいい数字を追いかけちゃって、どうして創作しているのかわからなくなるときがあるんです。それでSNSから距離を置いた時期もありました。今作の単行本が発売されるのを機に再開しましたけど、SNSの更新頻度が下がると、やっぱり数字ってあまり伸びないんですよね。そうすると「私の作品には、ファンがいないのかな」ってネガティブになっちゃう。でも創作って本来はファンがいてもいなくてもすることなのかなと思ってもいて。

 それに「いいね」が伸びている絵が「いい」とされるのも変で、本当は作家自身がいいと思える絵を描かないといけない。先日、生成AIが描いた絵に20万ふぁぼがついていましたけど、「それは本当にいい絵なのか」という問題と似ている気がします。

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ふせでぃさん。

――生成AIに関してはどのように考えているんですか?

ふせでぃ きれいな絵はAIが描いてくれるから、私にできることって、逆に変な絵というか、誰にも真似できない絵を目指すことなのかなと思っています。自分にしかできないものじゃないと商品価値が付かない。ある意味、「絵は下手なままでもいいのかもしれない」とすら思います。

 漫画の視点から見ても、『鬼滅の刃』は人気作品ですけれど、バズというよりはもはや殿堂入りの作品ですよね。私は「描く」という行為が好きで、その結果が本になるわけですが、そういう風にバズとは関係なく読まれる作品を作っていければ嬉しいです。

告発系インフルエンサーを目指すのはなぜ?

――主人公は告発系インフルエンサーを目指していきますが、これを題材にしたのはなぜですか?

ふせでぃ 私自身は告発系インフルエンサーに詳しくなくて、編集者と打合せするあいだに出てきたテーマでした。告発系インフルエンサーは存在自体が問題になっている部分もあるから興味を持ったんです。