――告発系インフルエンサーで参考にした方はいるんですか?
ふせでぃ いろんな方を参考にしています。でも、観察するうちに、告発系インフルエンサーもやっぱり「インフルエンサー」なんだと感じました。その人が新しいことを発信するというよりは、世界のどこかで流行っているものを集めたbotのような存在に近い印象です。
――告発系インフルエンサーで好きなネタは?
ふせでぃ SNSは今でも追ってますけど、YouTubeの告発系チャンネルは、実は面白さがあまりわからなくて……。
というのも、自分はもともとゴシップネタに興味がないタイプなんです。どちらかと言えば、ゴシップよりも数字に興味があって。誰が不倫した、恋愛したという話は、他人事に思えてしまうんです。
でもゴシップって、みんなが話題にする。告発系インフルエンサーは、ゴシップの裏方として世論を動かしている感じが面白いのかなって思います。バズりたいから行動に移す熱意があるし。日々SNSに投稿することは楽じゃないと思いますけど、本人が無理なくできる行動なのだと思います。
――今作の主人公・タパ子ちゃんは、最初から告発系インフルエンサーを狙っていたわけではなく、たまたまひき逃げを目撃し、撮影した動画をSNSにアップしたら、バズった。その感覚が忘れられなくなって告発系インフルエンサーを目指します。
ふせでぃ 今はカメラ機能の付いたスマホをみんなが持っているから、撮ったものをすぐに発信できる時代です。だからこそ、タパ子がやったことも、「あり得るな」って感じていて。
私も気を付けてますよ。道端で撮影していたらなるべく映らないようにするし、旅行客っぽい方のカメラにもできるだけ入らないようにしています(笑)。
芸能人御用達のバーへ取材
――漫画化に向けた取材や資料集めでは、どんなことをしたんですか?
ふせでぃ 今作では芸能人が訪れるバーが登場するので、私も実際に行ってみました。でも、かなり緊張しちゃって。主人公のタパ子はお酒が飲めないんですけど、自分も飲めないので、お店に貢献することもできず。申し訳ない気持ちで取材し、漫画で反映させていただきました。