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記載がない約1500平米の土地

 この後援会に19年から21年まで、地元林業会社の代表取締役社長が毎年100万円献金している。一方で、同社は森林整備に関わる国の事業を巡り、6000万円超の補助金を受給してきた(「林業・木材産業成長産業化促進対策交付金(昨年度)」で約4700万円、「森林整備・林業等振興整備交付金(昨年度)」で約1500万円)。

 政治資金などに詳しい神戸学院大の上脇博之教授が指摘する。

「政治資金規正法は、国から補助金を受けた企業が、交付決定を受けてから1年以内に政治献金を行うことを原則禁止しています。今回の場合は、それに直ちに該当はしないものの、献金者が代表取締役社長で献金額も年100万円と高額であることを踏まえれば、事実上の企業献金と言える。法の趣旨に反しており、政治的・道義的には非常に問題のある献金です」(林業会社は「法令を遵守し、適正に行っている」などと回答)

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 続いて、資産に関してはどうか。目につくのは、鳥取県内に保有する複数の土地。例えば、米子市内の畑(約500平米)は正道氏から相続し、現在も赤澤氏が保有している。米子市内の宅地(約800平米)は正道氏の妻から相続し、昨年3月に売却していた。

 そんな中で問題は、米子市内の山林(約1500平米)だ。1968年に母(正道氏の長女)と共同購入するなどしているが、これらの土地について18年の資産等報告書に記載がなく、資産公開法違反の疑いがある。

母(森薫子氏)と共同名義だが……

 さらに――。

 不可解なのが、その保有株式の種類である。株式投資を行う政治家は少なくないが、朝日新聞(06年2月20日付夕刊)によれば、初当選した翌06年の資産等報告書では、「ペトロチャイナ(中国石油天然気)」や「シノペック(中国石油化工集団)」など中国株7銘柄、計約2万9000株の保有を記載していたという。

 以降も、中国株の保有が目立つ。18年の資産等報告書によれば、「ダタンゴージーファディエン(大唐国際発電)」株を8000株、「ビンハイインベストメントカンパニー(濱海投資)」株を8000株保有。なぜ、これほど中国の、しかも個別株に手を出しているのか。