「本部はフランチャイズ(以下、FC)店舗を金稼ぎの道具と見ているとしか思えません。年末に行われるキャンペーンに参加しない店舗は、事実上の営業停止に追い込まれてしまうのです」

 そう嘆くのはハウスクリーニング業界の大手「おそうじ本舗」のFCに加盟し、首都圏で店舗を構えるオーナーのAさんだ。

全国1765店舗を構えるまでに成長した(おそうじ本舗のHPより)

「グッズ最低50個」「チラシ1万枚」の購入を求められた

 そもそもおそうじ本舗とはどのような会社なのか。同社を運営するHITOWAライフパートナー株式会社について、経済部記者が解説する。

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「HITOWAグループは、生活支援サービスを始め、福祉や介護、保育など社会や人々の暮らしをサポートする事業を展開していることが特徴。右肩上がりで成長を続けており、23年度のグループ連結売上高は640億円になります」

 おそうじ本舗のオーナーのAさんが語る。

「毎年行ってきた利用客に掃除グッズを配布する年末キャンペーンが、今年も11月と12月に行われることになりました。そこで配布するためのグッズを最低でも50個と宣伝用のチラシ1万枚を購入するようにと、8月下旬、本部からのメールにあったのです」

 年末キャンペーンとは、期間内にクリーニングを頼んだ利用客に洗剤やクロス、コーティング剤といった掃除道具のセットを配布するというものだ。

 問題はペナルティにあるとAさんは嘆く。