Aさんが証言する「ペナルティの実態」
「グッズやチラシを購入しなかったFCには事実上のペナルティが科されます。本部から送客を停止されたり、キャンペーンの未実施店舗としてHPに店名が記載されることになっています。なかでも、本部からの送客は新規顧客を獲得する上で重要な役割を果たしているので、送客停止は売り上げ減に直結します」
これらのやり方に法的な問題はないのか。FC契約や企業法務に詳しい杉本拓也弁護士が解説する。
「キャンペーンに未参加の場合、本部からの送客停止や本部がコンシューマ非対応の旨の誓約書を提出させるという対応は、加盟店にとってペナルティが極めて大きい。このことから事実上の仕入れの強制となり、独占禁止法の優越的地位の濫用に該当すると考えられます。また、FC契約時事前に説明された売上が実態とかけ離れている場合、ぎまん的顧客誘引に該当し、これも独占禁止法違反となる可能性が高いです」
おそうじ本舗を運営するHITOWAライフパートナーは、オーナーの悲鳴をどのように受け止めているのか。質問状を送付すると回答があった。
──年末キャンペーンで使用する掃除グッズ50個とチラシ1万枚を購入するようFC店舗に要求している?
「プレゼントグッズの購入等については、チェーンを挙げての全国キャンペーン実施、コンシューマー市場に対するキャンペーン告知を目的とし、加盟店様にご協力をお願いしているところです」
──未参加店舗への送客停止は事実か?
「(グッズを)ご購入されない加盟店舗様においては、キャンペーン内容を履行できず、お客様の期待するサービス提供が不可能なため、加盟店舗様に対する本部からのお客様送客は停止せざるをえない状況であります」
「週刊文春電子版」では、複数のおそうじ本舗のオーナーが、本部から事実上強制されるグッズ購入の実態やその他の独占禁止法違反の疑いを告発。それに対する、HITOWAライフパートナーからの驚きの回答も含めて詳報する。
「グッズ、チラシを買わないと本部からペナルティが…」おそうじ本舗のオーナーたちが悲鳴をあげる年末キャンペーンに専門家が「独占禁止法違反」の可能性を指摘
週刊文春電子版の注目記事
文藝春秋が提供する有料記事は「Yahoo!ニュース」「週刊文春デジタル」「LINE NEWS」でお読みいただけます。
※アカウントの登録や購入についてのご質問は、各サイトのお問い合わせ窓口にご連絡ください。