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ほかの受刑者たちは「みんな優しくて楽しかった」
――少年院も含めると、人生で塀の中に何年くらいいたんですか?
西村 シャブやら傷害やらで中等少年院に1年3か月、特別少年院に1年、刑務所に2年半。合わせて約5年ですね。5年と聞くと長いですが、出たり入ったりなのでそう長くは感じませんでした。
――刑務所の中の人間関係は弱肉強食で大変そうなイメージがあります。
西村 いじめられる側の人は大変だと思います。でも私の場合は「女ヤクザが来る」ってあらかじめ噂になっていたらしくて、周りが勝手に怯えてくれたのか、あまりイヤな思いはしませんでした。むしろ受刑者の中では年齢が若いほうだったから、みんな優しくて楽しかったですね。年をとった人は食が細いから、お菓子とかを私にくれるんですよ。正直、私はそんなに食べ物への執着がないので、「もらっても……」という感じでしたが(笑)。
あの頃の女子刑務所は、ゆるかったです。先生(刑務官)が見ていないときは正座を崩して楽に座っていたし、塀の中で辛かった思い出は特にありません。雑居房はワイワイ楽しかったのに独居房はひとりでつまらなかったくらいですかね。
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