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「156cm、38kg」でバスケの名門校へ
――高校はバスケの名門・札幌山の手高校ですよね。周囲から反対はなかったんですか?
町田 そもそも、山の手は「160cm以下の選手をとったことがない」と聞いていたんです。当時の私は156cmで38kg。父にも「3年間試合に出られない可能性もあるぞ」と言われました。でも、上島正光さんという名物コーチがいて、Wリーグに50人ぐらい選手を送り込んでいる。だからこそ、ここで全国を狙いたいと思いました。
両親は「地元旭川の高校でもいいじゃない」と言っていました。でも、気持ちは変わらなかった。
ーー実際に進学してみて、どうでしたか?
町田 先輩たちはみな高身長で、とにかく「体を大きくしないと」と思いました。食べて食べて、吐くほど食べましたね。寮生活だったのですがそこで出る食事は量が多くて……。ラーメンにどんぶり飯2杯は食べてましたね。
――3年の時はインターハイ、国体、ウインターカップの高校3冠に輝きました。
町田 上島コーチの指導は、「教える」というより選手に「考えさせる」ものでした。練習の最後に、自分の克服したい技術を3分間だけ練習する時間があったのですが、3分しかないからみんな高い集中力を発揮する。この練習で集中力、判断力、決断力みたいなものを学んだ気がします。高校3冠を獲れたのは、何よりチームメイトに恵まれていたからですね。
――町田さんは、Wリーグのオールスター投票では毎年人気ナンバーワンです。でも、メディアに出るのはあまり得意ではないとか……。
町田 恥ずかしい……。注目されるのが苦手なんです。そもそもなぜ私が人気なのかも分からないし。