PPIHグループ(旧ドンキホーテHD)の安田隆夫創業会長兼最高顧問(75)と、サイバーエージェントの藤田晋社長(51)が「週刊文春」の対談企画に登場し、麻雀とビジネスの関係や、投資と撤退の決断、後継者問題などについて初めて語り合った。

PPIHグループ(旧ドンキホーテHD)の安田創業会長兼最高顧問(右)と、サイバーエージェントの藤田晋社長。2人は別れ際に「また麻雀をやりましょう」と交わした

35期連続増収増益のドンキ、26期連続増収のサイバー

 安田氏は1949年岐阜県生まれ。慶応義塾大学卒業後、不動産会社勤務を経て、1978年にディスカウントストア「泥棒市場」を開業。1989年に「ドン・キホーテ」1号店を出店。創業以来、急成長を続け、35期連続増収増益を達成している。2015年にシンガポールに移住。新刊『』(文春新書)は版を重ね、ベストセラーとなっている。

』は720円(税抜)の“驚安価格”

 藤田氏は1973年福井県生まれ。青山学院大学卒業後、1998年にサイバーエージェントを創業し、2000年には史上最年少社長(当時)として東証マザーズに上場した。現在はインターネット広告やゲーム、メディアなど多角的に事業を展開し、26期連続増収を記録。「週刊文春」では、「リーチ・ツモ・ドラ1」を好評連載中だ。

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「圧勝の美学」と呼んでいますが、その点、どうですか?

 一代で大企業を作り上げた2人に共通するのは、麻雀でメシを食う“雀ゴロ”出身経営者ということ。かつて麻雀卓を囲んだことはあったものの、こうした形で語り合うのは初めてのことだという。対談では、次のようなやり取りもあった。

安田 麻雀と同じように、経営にも「あ、来た、来た」という感覚はあります。四苦八苦し、七転八倒しながらも、事業が上手くいき始めたな、と。そこで大事なのは、意識を集中して「幸運の最大化」に努められるかどうか。私のテーマは「10来ている時は、20、30を取りに行く」。「6や7で無難に収めても勝ちは勝ちだ」という人もいますけど、それは違う。「圧勝の美学」と呼んでいますが、その点、どうですか?

 

本当に強い打ち手はツイている時が怖い

藤田 不思議なほど同じ感覚です。これも麻雀の話にすると、分かりやすいですね。本当に強い打ち手はツイている時が怖い。大負けする時は、だいたいツイてるヤツにガンガン来られた時ですから。僕も起業した時は、ネットバブルを利用するだけ利用して「引いちゃダメだ」と。それで会社も大きく伸びたんです。そこは、麻雀から学んだ「押し引き」の感覚でした。

 

 10月9日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および10月10日(木)発売の「週刊文春」では、藤田氏の連載「リーチ・ツモ・ドラ1」の特別編として、安田氏と藤田氏の対談企画を5ページにわたって掲載している。さらに「週刊文春 電子版」では、約90分間に及ぶ2人の貴重な対談動画「運を味方にする『最強の麻雀ビジネス論』」を見ることができる。ビジネスパーソン必見の内容だ。

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