「30~40代のときは川島なお美とか杉本彩とか言われていましたね。義理場(葬儀や祝いの場のこと)に男物のスーツで出ていたので、あだ名は『タカラヅカ』でした」

 日本初の女ヤクザで、更生後は地域住民からの信頼も厚いNPO法人「五仁會」(主な活動内容は暴力団および非行少年の更生支援など)の広報として活躍する西村まこさん。そんな彼女に「ヤクザの恋愛事情」を直撃。出会いはあるのか? どこでデートするのか?(全6回の6回目/最初から読む)

今明かされる「ヤクザの恋愛事情」とは――(写真:本人提供)

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現役時代のあだ名は「タカラヅカ」

――女だてらにケンカ自慢だったと聞きましたが、実際にお会いすると想像よりも小柄な印象で……。

西村まこ(以下、西村) 5年くらい前、知り合いのヤクザ関係者に頼まれて居候させていた元プロボクサーの男とケンカになってボコボコにやられたんですよ。私はずっと空手をやっていたんですが、大ケガしたものだから体を動かすのを禁止されちゃってね。ずっと動いていなかったら細くなっちゃった。もともと身長159センチだったのも、なんか156センチに縮んじゃったしね。

――入れ墨さえ見えなければ、華奢な感じの普通の女性ですね。

西村 入れ墨を隠すことなくコンビニとか行っちゃってますけどね。すごく普通にご近所付き合いしていますし、皆さん話してくれますよ。カッコ悪い自転車に乗って市役所に向かっているとき、「西村まこさんですよね?」と話しかけられたのは恥ずかしかったです(笑)。

――これだけおきれいな方が女ヤクザだったなんて、まるでドラマか映画のような……。かなり目立つ存在だったんでしょうね。

現役時代の西村さん(写真:本人提供)

西村 いや~、そんな全然……。でもまぁ目立っていたとは思います。

――今まで「似ている」と言われた芸能人はいますか?

西村 30~40代のときは川島なお美とか杉本彩とか言われていましたね。義理場(葬儀や祝いの場のこと)に男物のスーツで出ていたので、あだ名は「タカラヅカ」でした。

――仕事着はスーツなんですか?

西村 義理事のときはスーツですね。ただ、当時は良い女性物のスーツがなかったので、男物を切って着ていました。

――30代のときに結婚した元夫は、ヤクザの親分だったそうですね。ヤクザ同士の結婚は想定されていないので、なんだか利害関係がややこしくなりそうな……。

西村 ヤクザを辞めた時期に結婚しましたが、結局私はもといた組に出戻りましたからね。元旦那は山口組の三次団体の組長で、私が所属していたのは住吉会の系列の組。だから一時は、菱形(山口組のこと)と住吉が一つ屋根の下で夫婦という状況でした。ただ財布は別々でしたし、わざわざお互い仕事の話をしませんでしたけどね。

――人生初の彼氏もヤクザだったと聞きました。