ベンチャー投資最大手「ジャフコグループ」に勤務していた女性が、同社男性社員からのセクハラ被害とその後の同社の不当な対応を訴えた問題。

 10月11日、女性の代理人弁護士が都内で会見を行ったが、この会見に先立ち「週刊文春電子版」では、女性本人の告発を報じた。告発に至った経緯とはどのようなものだったのか。

「被害者女性は、セクハラ行為自体も当然ですが、その後の会社の対応をどちらかというと問題視していると思っています」

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 そう語るのは、この問題を取材した「週刊文春」の播磨谷拓巳記者である。

ジャフコの三好啓介社長

「女性がセクハラ被害を受けた後、加害者の男性社員には処分が下ったのですが、その後、被害者女性も退職金を出すからと退職を勧められるようになった。それを断ると、給料を半額にすると提示され、応じなければ退職するよう迫られました。さらにその面談の際に、執行役員から人格を否定するような発言も出たということです」(播磨谷記者)

 ベンチャーキャピタル最大手で起きたセクハラとその後の会社の酷い対応。今回の告発の背景には、業界が抱える問題に一石を投じたいという女性の思いがあったという。

「今回、被害者の方は声を上げた理由として『同じような目に遭う人を減らしたい』『同じような目に遭った人の声に押された』というようなことをおっしゃっていました。

 欧米では投資家による女性起業家へのセクハラが社会問題化しており、日本でもNHKや日本経済新聞で特集が組まれています。今回の事件は会社の内部で起きた事案ではありますが、ベンチャーキャピタルの中で地位を持った方が、セクハラを起こしてしまったり適切な対応ができなかったりするということが顕著に表れた例だと思います」(同前)

 退職の強要だけでないジャフコ社の“セカンドハラスメント”とも言えるような被害者女性への対応、ジャフコ上層部の責任などについて記者が解説した動画番組の全編は、「週刊文春電子版」で見ることができる。また、被害者が受けた卑劣なセクハラや会社側の質問状への回答などの詳細を報じた記事も「週刊文春電子版」で配信している。

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