10月17日、俳優の西田敏行さん(享年76)が亡くなった。西田さんと言えば、数々の映画やドラマで活躍する一方、人気バラエティ番組「探偵!ナイトスクープ」(朝日放送)の2代目局長(2001年1月から19年11月)を務めていたことも有名だ。
そんな人気番組の初代プロデューサーの松本修氏(74)が、西田さんとの思い出を語った。
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古くから「ナイトスクープ」の大ファンだった西田さん
ナイトスクープは初代局長の上岡龍太郎さんを生かすために作った番組だったので、2代目を選ぶ際は本当に頭を悩ませました。
ビートたけしさんや明石家さんまさん等、当時のお笑い界のトップにいた芸人の起用も考えましたが、番組の収録は大阪で行うため、東京でレギュラー番組をたくさん持っている人は、スケジュールの調整がなかなか難しい。
そんなとき、一人のディレクターが「西田敏行さんはどうですか?」と提案してきたのです。彼によると以前、ゲストの方が、ナイトスクープに出ようか断ろうか凄く迷っていたときに、西田さんに相談したそうなんです。
そうしたら西田さんが「きみ、絶対に出るべきだよ! あの番組は日本で一番素晴らしいバラエティ番組なんだ」って。それを聞いて、番組に出ることに決めたんだそうです。
どうやら西田さんは、古くからナイトスクープの大ファンで、当時、東京では深夜2時半からの放送だったにも関わらず、毎週夜更かしをして番組を見てくれていた。それを聞いて僕らは「西田さんが局長なら新たなナイトスクープが作れるかもしれない」と思い、お願いしてみることにしました。
西田さんと初めて会ったのは、あるホテルの一室。僕らは過去のナイトスクープのビデオを10本くらい持参して、それらを西田さんに見てもらうことにしました。すると西田さんは「これ知ってる!」「これ、見た!」「これも大好き!」と言って大喜び。
そして、こんなエピソードも披露してくれました。