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高校をやめて出産直前に入籍

――反対する方はいなかった?

なつみ 私の父だけでしたね。父は別で暮らしていたので、最初に伝えた時は、「ありえない」と断固反対という感じでした。「高校生で妊娠なんて……」と。

 その時はすごく悲しい思いをさせてしまったかなと、申し訳ない気持ちもありました。ただ父の気持ちを考えるとやっぱり絶対に幸せにならなきゃと。そういう姿を見せて安心させたいと思いました。

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――妊娠がわかってから高校をやめたのでしょうか。 

なつみ それまでは普通に通っていたんですが、検査薬で陽性反応が出た後、病院に行ったら妊娠4、5週目だとわかって。

 

 この状態で高校に通うのは難しいということで、母と学校に行って。つわりがきつかったので、車の中に担任の先生が来てくれて、事情を話しました。女性の先生だったんですけど、泣いて喜んでくれて、「よかったね。おめでとう」って。すごく温かい言葉をもらって涙したのを覚えています。

 あとは仲良かった友達にはちゃんと連絡して。他のクラスメートには直接話せなかったんですけど、事情はわかっていたと思います。

――それから結婚、同棲が始まったのでしょうか。

なつみ その時は彼がまだ17歳で結婚できる年齢ではなかったので、18歳になるまで待って、出産前の11月22日に入籍しました。

 一緒に住み始めたタイミングは出産後ですね。それまでは彼が私の実家に来てくれたり、彼の実家に泊まったりとか。出産前の入院中に彼が家を探してくれて、退院して育児ができるように整えてくれていました。

 

つわりがひどく、マタニティブルーにも

――15歳で妊娠、16歳で結婚と生活がガラリと変わったと思いますが、当時の心境は?

なつみ まず体調の変化が一番大変でした。つわりの症状が早くからあったので、結構しんどくて。

 最初はずっと吐きづわりで、全然食べれなくて。それでも子どものために食べるんですけど、吐いてしまうので点滴してもらって。先生は、「子どものために2人分食べなきゃって言うけど、今は食べられるものを食べられるだけ食べて、それでも吐いて辛い時は点滴に来て大丈夫だよ」って言ってくれて。

 体重に関してもあまり言われることがなかったので、ありがたかったですね。体重は最後まで増えなくて、結局プラス4キロくらいでした。3人目の時はプラス10キロ以上増えたので、年齢も関係していたのかなと思いますね。

――マタニティブルーになることは?

なつみ ありました。友達にはあまり会えないし、彼は日曜日以外は働いているので、メンタル的にも辛かったです。何もなくても涙が出てきたりして。

 でも実家の愛犬が常にそばにいてくれたので、支えになっていました。

去年亡くなったなつみさんの実家の愛犬

――16歳での出産はリスクもあると思いますが、病院で何か言われましたか?

なつみ 近くの産婦人科では診ることができないとのことで、地域で一番大きく、NICUが併設されている病院に通っていました。まだ10代ということもあって、出産が心配だったんですが、お腹の中で健康に育ってくれて。

 

 ただ切迫早産になる可能性もあると言われてました。