あの名番組の人気コーナーが法廷で再現された。「空耳」が争点となった強盗事件の裁判で18日、東京地裁はオーストラリア国籍のオットー・ダニエル・マシュー被告(33)に、まさかの一部無罪の判決を下した。

「被害者は『強盗だ』と言われたと言い張っているが、オットー被告が実際に投じた言葉は『Go to a door(ゴー・トゥー・ア・ドア=ドアに行け)』でした」

 東京地裁でオットー被告側はそう訴えたという。

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 司法担当記者が明かす。

「被告は東京都内の住宅に強盗目的で忍び込んで住人の男性と鉢合わせし、揉み合いになり、けがをさせたとして強盗致傷と住居侵入の罪に問われていました。その主張は否が応でもあの番組を思い起こさせます」

闇バイトでの強盗が増加している ©AFLO

「空耳」が、よもや強盗事件の公判で取り沙汰されるとはタモリも想定外?

 “誰が言ったか知らないが、言われてみれば確かに聞こえる”。そんな台詞で始まる名物コーナーをご記憶の読者も少なくないだろう。

 タレントのタモリがかつて司会を務めたテレビ朝日系の深夜番組「タモリ倶楽部」の看板コーナー「空耳アワー」だ。外国語の名曲の歌詞が、一風変わった日本語に聞こえる珍現象を視聴者から集め、それを映像で面白おかしく再現。一部でカルト的人気を誇った。

 番組がお茶の間に魅力を再認識させた「空耳」が、よもや強盗事件の公判で取り沙汰されるとはタモリも思わなかったに違いない。