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退職してすぐに貯金ゼロ…狩猟をしてジビエ料理を食べる“どん底生活”
仕事がなかなか増えず、生活費に追われるようになったCOZY氏は、退職2カ月後に千葉県のいすみ市に移住することになる。
「現地のシェアハウスのオーナーと知り合ったことがきっかけで、シェアハウスに住みながら管理人を務めることになったんです。墓地に囲まれた古民家でした。家賃は安くて助かったんですが、マジック店が多い都心は遠いし、夢がかなうのか不安で仕方なかったです」
COZY氏は当時の生活について食べるものにも苦労した“どん底”だったと語る。
「仕事もほとんどなかったので、近所のハンターと一緒によく猟へ行きました。害獣のキョンを駆除すると1匹3000円ぐらい貰えるんですよね。とは言っても、僕は狩猟免許を持っていないのでお手伝いですけどね。駆除したキョンを食べたり、山菜を採ってきたり、狩猟で捕獲した動物のジビエ料理で日々生きていました。2カ月前まで港区でバリバリ働いていたのに、今度はほとんど山籠り。自分でもとんでもない人生だなって」
偶然見つけた「プロマジシャン募集」の看板
「マジシャン」の夢からはかけ離れた生活を1年ほど続けたCOZY氏だったが、「それでもマジックをやりたい」と思い直し、親に頭を下げて横浜の実家へ戻った。
そこで偶然見つけた『プロマジシャン募集』の看板が運命の分かれ道だった。
「運命的なものを感じて、すぐ応募しました」
応募したのはマジシャンが常に2、3人いる横浜のマジックバーで、COZY氏はプロとしてデビューできることになった。COZYという名前もこの時につけたものだ。