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印象的だった萩生田氏の演説

 萩生田氏の第一声で印象的だったのはこちらだ。

「昨年来、私の政治資金の収支報告をめぐって政治不信を招く事態となってしまいました。派閥のルールを踏襲したとはいえ、立法府の一員としてやはりどこかで足を止めてこれでいいんだろうかと考えなければならなかったと反省しております」

 そして「不快な思いをおかけした皆様にお詫びを申し上げたいと思います」と述べると逆に拍手が起きた。

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©時事通信社

 続いて、「しかし私は、市民の皆さんに誓って申し上げたいのです。言われているような事務所で意図して裏金をつくるとか、私的流用を図るとか、ましてや脱税だとかこのような事実は一切ございません。不記載は確かにあったんですけれど、しかしこれは司法の場でも明確に判断いただき、現在はすべての修正を終えて正常化をしたところでございます」と説明。

 後半は、「批判のためだけに八王子を選んだ候補がよいのか。私の責任ですが、この故郷(ふるさと)を渡すわけにはいかないじゃないですか」と対立候補の話題で、語気を強めた。

「そんな人たちに故郷を任すわけにはいかない」

 これは次の演説現場(八王子市四谷町)でも強調していた。

「この選挙戦、野党の皆さんはこの八王子の選挙区を選んだ理由はたった一つ。私を批判するためです。私の落選運動のためです。もちろんご批判は甘んじて受けなければならない。しかし一方的な批判を街中でし続けてその先に八王子の何があるんでしょうか皆さん。街の発展にはまったくつながらないと思います」

 さらに、「すべて最初から最後まで私への批判、この街に対しての政策は1ミリもない。そんな人たちに皆さん、故郷を任すわけにいかないじゃないですか。私は是非この戦い、八王子を守る。その決意で戦い抜いてまいりたいと思います。全国から多くの活動家がこの八王子に集結しています。毎日のようにデモがおこなわれています。私はこの故郷をそんな街にはしたくない。八王子を守っていきたいと思います」

 この部分に支持者の熱い拍手が起きていた。感極まって「八王子を守ってくれー!」と叫びだす人も他の現場で見た。