近年、保育園や小学校ではなく、プリスクール、インターナショナルスクールといった“学校”を選ぶ親が増えている。一体、どのようなメリットがあるのか、そしてどのような落とし穴があるのか。1歳の子どもを育てる記者が母親として気になる点を親、専門家、現役園長に徹底取材。注意すべきポイントもあわせてレポートする。(初回、プリスクール編)

入園希望者が絶えない「プリスクール」とは

 私はまもなく2歳になる息子を育てている。

 子どもを持つと、それまで目に入らなかったものが見えるようになる。保育園の看板、街を走る送迎バス……。保活をしていた頃、見つけるたびにネットで検索をしては、選択肢がこんなにいっぱいあったのか、と驚かされた。

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 待機児童が少ない区に住んでいたため、年度の途中でも0歳児クラスに空きがある園が複数あり、保活に苦労することはなかった。一言に認可保育園といっても、園によって体操や英語など外部の講師を招いたプログラムがあり、サービスは運営主体によって変わる。これが認可外になると、さらにプログラムやサービスが充実した園が増えるのだ。少子化が進む中、“顧客”を囲い込もうと育児サービスの幅を広げているのだ。

 近年、特に増えているのが、「プリスクール」だ。0歳から5歳までの子どもの幼児教育や保育を英語主体で行うスクールを指す。

写真はイメージです ©時事通信社

 インターナショナルスクールタイムズの村田学編集長が解説する。

「コロナ前は都内に600園ほどだったのが、今は約800園に増え通園者は約5万人を超えました。大半のプリスクールは外国人や帰国子女向けではありません。通園者の半数以上が日本人で、日本語での対応もしてくれる園が多い」