話が一段落したところで星被告はAさんに「プロデューサーに紹介するのでカメラチェックをしたい」と伝えた。同時に「売れている子はみんな経験している。大丈夫だよ」と言ったというが、Aさんはそれが何を意味しているかとっさにはわからなかったという。なんの経験なのかは具体的な説明はなかった。
「その後、スタジオに行くかと思ったらラブホテルに連れて行かれました。『テーブルの前に立って』と言われてそうすると、『拒食症で痩せたことがあるから体型を見たい。脱いで』と言われました。抵抗がありましたが『女優さんになりたいんだよね。やる気あるの?』と言われ、下着姿になりました。さらに『売れたいんじゃないのか?』と怒鳴られました。星被告は指で四角を作って“カメラチェック”のようなことをしていました。そのときカメラはなく、撮影はしていません」
「ベッドシーンの練習をしないと」「みんな経験をしているから大丈夫だよ」
このとき、Aさんの頭を星被告がしていたヤクザの話がよぎったという。
「ヤクザとのつながりの話もされていたので断れませんでした。『頑張っていこう』と怒鳴られてすごく怖くて、脱がないと終わらないと思いました。服を脱いでいるとベッドに押し倒され、いつの間にかショーツも脱がされて『綺麗だね』、『ベッドシーンの練習をしないと』、『みんな経験をしているから大丈夫だよ』と言われました。私は性体験もなく、何が起きているかわからず、体が固まって逃げることができませんでした。星被告は上半身も下半身も脱いでいて、いきなり、陰茎を(膣に)入れてきました。コンドームを使っていません。性交後は、星被告から『こういうことはみんな誰にも言わない』などと言われました」
その日以降、Aさんは星被告のワークショップに通ったが、何度もラブホテルにも呼び出された。Aさんは星被告と2人で会った日は手帳にメモを残している。
「連絡を絶ったら消されると思っていましたし、『芸能界に力がある』と言っていたので、会うのを拒否したら他の事務所にも行けなくなると思っていました。ラブホテルには10回くらい行き、行為中の写真も撮影されました。撮影用のカメラはなく携帯で、撮った写真を見せられることもありました。逃げられないと思わされました。結局、仕事を紹介されたことは一度もありませんでした」