国内FA権を行使した阪神の四番・大山悠輔内野手(29)。阪神は複数年契約に加え、今季の推定年俸2億8000万円から大幅アップとなる3億円台中盤の金額を提示し、引き止めに躍起だ。一方、ライバルの巨人が最長6年間の長期契約を準備することが報じられ、虎の主砲の決断に注目が集まる。

 だが関係者の間では、阪神退団はもはや既定路線のようだ。

「大山は茨城県出身で、栃木県の白鴎大学からプロ入り。阪神入団まで関西とは縁がなく、もともと在京志向が強い。加えて、阪神のファンやメディアとも水が合っていませんでした」(球団OB)

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昨オフに阪神の複数年契約提示を断っていた

「史上最悪のドラフト」と酷評され、チームにもなじめず…

 最初の洗礼は2016年のドラフトだった。「振る力が強い」という金本知憲監督(当時)の鶴の一声で1位指名されたが、当時の大山はほぼ無名の存在。ドラフト会場ではミーハーな虎ファンのため息が漏れ、「史上最悪のドラフト」とまで酷評された。

「本人はとにかく寡黙で真面目な性格。入団当初は人気お笑い芸人・みやぞんに似ていると選手らにイジられていたのですが、そうした関西特有のノリにも馴染めなかった。さらに、トラ番記者から『休みの日は何してるの?』『どこへ食事に出かけるの?』などと、私生活を根掘り葉掘り聞かれるのも大の苦手でした」(同前)