名門の中高一貫校に入学したものの高校1年で中退して“中卒”に。その後はアルバイトや派遣を転々とし、28歳の時には結婚も破談。
そんな人生のどん底から34歳にして世界8位のトップ大学カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に合格したひとみさん。一度はエリートコースからドロップアウトしたひとみさんは、なぜ再び勉強と向き合うことができたのか。(全2回の1回目/続きを読む)
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名門中学に入学したときが人生のピークだった
ーー今年の秋からUCLAに入学されて、現在は試験期間中(取材は11月)だそうですね。どういったことを学ぶ予定なのですか?
ひとみさん(以下、ひとみ) 試験があとひとつ残っていて、ちょっとまだ試験勉強に忙殺されています(笑)。次の学期から社会学部で学ぶ予定です。UCLAには今年の9月にコミュニティカレッジ(アメリカの2年制の大学)から編入する形で入学しました。
ーーひとみさんは中学受験を経験されていますが、幼少期から教育に熱心なご家庭だったのでしょうか。
ひとみ 全然そんなことはなくて、両親から「勉強しろ」とか「いい大学に行け」と言われたことはないんです。ただ、姉が優秀で、中学受験で「御三家」と呼ばれる都内の名門私立に合格して、その後も旧帝大に現役合格していて。なので、「私も中学受験をするんだな」と思うのは自然な流れでした。私も御三家ほどではないですが、それなりの進学校に合格することができました。そこに入学したときが、私の人生のピークだったんだと思います。
突然、学校に行けなくなった
ーー進学校に無事合格されたあと、授業にはついていけたのでしょうか。
ひとみ これが私の高校中退につながる話でもあるんですけど、突然学校に行けなくなっちゃったんですよね。勉強に対しての苦手意識があって、学校を一回休んでしまって。で、一回休むと休み癖がついて、どんどん行けなくなっちゃって。最後は出席日数が足りなくなって中退、という感じでした。
ーー出席日数が足りなくなったのは中学のときから?
ひとみ 中学3年ぐらいだったと思います。なんとか高校に上がることはできたんですが、高1から高2に上がれなかったんです。中高一貫だと高校受験もないので、自業自得ですが、「中だるみ」みたいなのが私自身にあったんだと思います。中退直前はほとんど学校に行った記憶がなくて、家で泣いていた記憶しかないです。