■数日で事態は急転
北海道江別市で男子大学生が集団で暴行を受けて死亡した事件から1か月。
恋愛のもつれが発端の事件。明らかになってきたのは逮捕された若者6人の素顔と冷酷な行動の数々だ。
「犬が近くまで行ったら下10m先に、人形かと思った。あおむけで全裸。近くに行くのも怖かった」 (第一発見者の男性)
10月26日早朝、江別市文京台南町の公園で倒れているのが見つかり、死亡した千歳市の大学生長谷知哉さん。
服は脱がされた状態で何百回と殴られたり蹴られたりしたとみられる大量のアザが残されていたという。
「びっくりしています。あした、旅行に行ったのでお土産を渡そうと思っていたので信じられない」
「『最近新しく彼女ができた』とうれしそうに話していた」(いずれも長谷さんの友人)
未来ある若者の命が奪われた事件。発見から数日で事態は急転した。
■16歳から20歳までの男女6人が逮捕
男女6人が逮捕。16歳から20歳までの若者だった。
共謀して長谷さんに暴行を加え死亡させた疑いが持たれていて、この内の1人は長谷さんの交際相手の大学生八木原亜麻容疑者。
長谷さんとは地元・北海道東部の中学校で部活の先輩・後輩の関係にあった。
「基本的に1人でいて、ちょっと変わった雰囲気があるなと思っていた」(八木原容疑者の知人)
さらに6人全員が11月20日までに強盗・詐欺・詐欺未遂・窃盗の4つの容疑で再逮捕される展開に。
すべての事件の引き金になったとみられたのは「恋愛のもつれ」だった。
「長谷さんに1年後に別れることを切り出されトラブルになった」(八木原容疑者)
長谷さんは事件前、就職活動などを理由に八木原容疑者と1年後を目途に別れることを切り出していたという。
2人の間のすれ違いになぜほかの5人が加わり残忍な事件にまで発展したのか。
冷酷な行動に加え不可解な点が浮かび上がってきた。
■希薄な関係性
地元が同じく江別市内でバイト仲間だった八木原容疑者と川村容疑者。