「国際的に人気のある歌舞伎が題材ということもあり、海外でのヒットも見込める。国内で公開する前に海外の映画祭に出品する予定もあり、謙さんも大いに張り切っているようで……」(映画関係者)
来年公開の映画「国宝」。そこに出演するのが渡辺謙(65)だ。
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予算も数億円オーバーの力のいれよう
同作は芥川賞作家・吉田修一の原作。ヤクザの家に生まれた主人公が歌舞伎の世界に拾われ、女形として大成するまでを描くストーリーだ。
「撮影は今年3月から6月まで行われ、実際に歌舞伎が上演される京都の南座を3カ月間借り切って撮影するなど、大変な力のいれようでした。製作費は邦画としては破格の10億円。ただすでにその予算も数億円オーバーしてしまっているそうです」(同前)
主役に大河ドラマ「青天を衝け」の吉沢亮(30)、ライバルの梨園の御曹司役が横浜流星と、配役もおさおさ抜かりない。
世界のケン・ワタナベの追加
そして――。
「10月8日に追加キャストが発表され、2人の師匠を渡辺が演じることがわかりました。血筋が重んじられる世界で、天賦の才を持つ主人公と、実の息子の芸を見極める役どころです。キャストの最後にクレジットされる“トメ”という重要なポジションということもありますが、リリースの写真では、高畑充希や寺島しのぶら12人の追加キャストのなかで、飛び抜けて大きな扱いでした」(スポーツ紙記者)
世界のケン・ワタナベなら当然の扱いか。渡辺がハリウッドで名を上げた「ラスト サムライ」で共演した真田広之の「SHOGUN 将軍」が、奇しくも先ごろエミー賞を独占したばかり。
渡辺の決意
渡辺は「許されざる者」「怒り」などですでに作品をともにしている李相日監督の「国宝」に、並々ならぬ意欲で臨んだという。
キャスト発表のリリースでも、
「これまで数々の難題を乗り越えて来た李監督を信じ、この素晴らしい作品に立ち向かう決意を固めました」
と意気込みを語っていた。