1ページ目から読む
3/3ページ目

お三方がそれぞれ宮家の当主になる可能性も

 一方、皇室解説者の山下晋司氏はこう指摘する。

「彬子女王殿下が当主になった場合、信子妃殿下は世帯構成員になります。その場合、皇族方に毎年支給される皇族費は、彬子女王殿下より信子妃殿下の方が高くなります。法的な問題はありませんが、やはり歪な印象は拭えません」

 そこで浮上するのが、お三方が全員独立されるという方策だという。

ADVERTISEMENT

「現行法では、皇室経済会議で認められれば、未婚の内親王、女王も独立した生計を営むことが可能です。独立した生計を営む、すなわち宮家の当主になるということですが、お三方がそれぞれ宮家の当主になることが可能だということです。たとえば、彬子女王殿下が三笠宮家の当主に、信子妃殿下は寬仁親王家の当主に。さらに瑶子女王殿下も『瑶子女王家』の当主になる。そういう可能性もあると思っています」

 当主となって変化するのは皇族費だ。皇室経済法や同施行法の規定によれば、現在の信子さまの皇族費は1525万円。しかし、当主となれば3050万円となる。彬子さま、瑶子さまが当主となれば、皇族費は現在の640万5000円から1067万5000円となる計算だ。

2022年、孫の彬子さまと(宮内庁提供)

 これに対し、ベテラン皇室記者はこう語る。

「お三方がそれぞれ『家』を名乗られると、事実上の女性宮家創設と見られ、世論の反発が予想されます。瑶子さま、信子さまも独立した生計を営まれながら、彬子さまを当主とする三笠宮家に所属されるのがベストなのでは」

 専門家の間でも意見の割れる三笠宮家の当主選び。穏やかな決着を祈りたい。