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「グレーなところではキスや性的な接触もあると聞いたことが…」

――接触、ですか?

大川 うちは握手や肩を組むくらいまでにしているんですが、ハグやバックハグは当たり前で、タレントが地面に座ってファンの子が膝に座ったり、“膝の上に座って向き合う”状態になっているグループもあります。これは僕が目撃したわけじゃないんですけど、グレーなところではキスや性的な接触もあると聞いたことがあります。物販でタレントが座ってたら要注意ですね。

 

――アイドルという言葉のイメージとはだいぶ違いますね。

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大川 ジャニーズから来たので、やっぱり最初は衝撃でした。たしかにタレントと触れ合いたいファンの気持ちはわかりますし、それでチェキの枚数が増えるなら、と運営も黙認しがちではありますよね。

――ジャンクロップはなぜ握手にとどめているんですか?

大川 ジャンクロップはSNSを起点に、ショッピングモールでの無料ライブなどでファンを増やしてきたので、親子連れでライブに来てくれるファンもいるんです。だから、うちのタレントには「物販の時に絶対に座るな」と言ってます。濃厚な接触を売りにすればそれを求めているお客さんは来るだろうけど、それは果たしてエンタメなのか、と思っちゃいますし。

「ジャンクロップ」のライブの様子

――経営者として売り上げとの板挟みになったことは?

大川 ……本音を言えば、自分自身のやり方を変えなければいけないのかな、と頭をよぎったこともあります。なにせ最初の月の売上は、たった33500円でした。メンバー7人にスタッフもいるのに、ですよ? 直後に共同プロデューサーは音信不通になったし、メンバーも2人脱退しました。地下なら地下のやり方にアジャストしないと生き残れないのかな、と最初の頃は何度も考えました。

――それでも接触には手を出さなかった理由はあるんですか。

大川 僕が青春時代を注ぎ込んだエンタメ像を崩したくない、という気持ちがあるんですよね。それに、どこへいっても「元ジャニーズJr.」の肩書はついて回るので、悪いことをしたら真っ先に叩かれます(笑)。だから地下アイドルの世界もどうにかクリーンにしたいんですよ。