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 その後、4日未明には、非常戒厳の解除要求決議が出席した190名の国会議員全員の賛成で可決。民主化以降はじめて、44年ぶりに出された非常戒厳はたった6時間で解除されました。その圧倒的スピードに、国民の手で民主化を勝ち取った国の、民主主義への思いの強さを感じました。韓国のお国柄である「빨리 빨리 (はやくはやく)」が政治でも生かされていた一幕だったとも感じました。

「マジ?」韓国人のリアルな反応は…

 周囲の20~30代の韓国人のリアルな反応を振り返ると、「70年代じゃあるまいし……」と民主国家でありえない、あまりにも時代錯誤だとあきれたものが目立ちました。さらにはウォンの値下がりや株価など経済面を心配している人たちも多くみられました。SNSのタイムラインには、次のようなコメントが。

※写真はイメージ ©maruco/イメージマート

「今、2024年であってる?」

「夢かな?」

「これ国家がするってマジ??」

「国会議事堂へ行くべき?」

「だから投票は慎重にしないと……」

「明日出勤しなくてもいいよね?」

「マシな方を選んで、しぶしぶユン大統領に投票したけど、次の大統領を誰がやるの? イだけは嫌だ」

(SNSの書き込みより引用。すべて原文は韓国語で、邦訳は筆者によるもの)

 若者層の意見としては、最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン代表に対する拒否感が多いように見えます。「あいつはマジでやばいやつだ」という反応も。

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韓国の最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン代表 ©AFP=時事

 中には、あまりのスピード感に「ぐっすり寝て、起きたらすごいことが起きてた」というコメントもありました。また、韓国の知人たちの反応で興味深いなと感じたのは、経営者やビジネスマンたちが「韓国へ旅行に来てくれなくなるのでは」などと、海外からの韓国の評価を気にかけていたこと。状況を客観視している人たちが多かったように思います。

 さらにネットには、「民主党が不正選挙をおこなったという証拠をつかむためだった」「トランプ氏と相談した可能性が高いのでは」などという話もごく少数ですが挙がっています。ただ、現在の韓国の空気感ですと、ユン大統領や与党を支持あるいは擁護するようなコメントをすれば、まるで非国民かのような扱いをされるでしょう。