今年の12月はいつになくK-POPグループが来日して地上波に出演する。「紅白歌合戦」(NHK)こそ昨年の7グループ*から4グループに減ったものの、4日放送の「FNS歌謡祭」(フジテレビ系)にはじつに12グループが出演した。「CDTV」(TBS系)や「ミュージックステーション」(テレ朝系)の年末特番にも複数のグループが出演予定だ。
* K-POP事務所がプロデュースする全員日本人グループを含む

 そういったなかで、注目を集めはじめている日本人メンバーがいる。7人組ボーイズグループ「ENHYPEN(エンハイフン)」のNI-KI(以下、ニキ)だ。12月4日の「FNS歌謡祭」に続き、12月31日の「CDTV」にも出演する。そして彼はきょう12月9日に19歳の誕生日を迎える。

ENHYPENのNI-KI(19) ©時事通信社

韓国で話題となっている、岡山県出身の19歳

 先日韓国・ソウルを取材で訪れた際には、20代の韓国人女性がこんな話をしていた。

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「最近、ニキがめちゃくちゃ成長していてすごいんですよ。グループのなかではずっと末っ子キャラだったけど、最近は大人っぽい一面も目立ってきてる。低い声がセクシーなんですよ」

 岡山県出身。2005年生まれで、本名は西村力(にしむら・りき)。幼少期からダンスを学び、SHINeeのKEYの来日公演ではバックダンサーを務めた。彼がK-POPアイドルを志し、韓国に渡ったのは13歳のことだった。

1800万回近く再生されているNI-KIのダンス動画( STUDIO CHOOMのYouTubeより)

 世界もそんな彼の成長に気づいているのか、今年5月にYouTubeで公開されたニキのダンス動画は1800万回近く再生されており、コメント欄には日本や韓国はもちろん、各国の視聴者からさまざまな言語で絶賛の声が寄せられている。

 彼はいったい、韓国でどう見られているのか? 現地への取材をもとに、成長著しい彼の新たな一面を紹介したい。

ENHYPEN。(左から)NI-KI、HEESEUNG、JAKE、SUNGHOON、JUNGWON、SUNOO、JAY ©時事通信社

「次世代のBTSを探す」と銘打ったオーディション番組から選出

 ニキが所属するグループ「ENHYPEN」は2020年9月18日に結成され、同年11月30日に韓国デビューを果たした。グループ名は「単語と単語をつないで文章を作るハイフン(-)のように、つながりを通じて発見し、成長していく」という意味からつけられたもので、BTSやLE SSERAFIMらを擁する大手芸能事務所・HYBEが「次世代のBTSを探す」と銘打ったオーディション番組から選出された。