父がファイターズへの縁を感じた栗山監督の「言葉」
そして、2年後のドラフト。ファイターズが2位で西村天裕投手を指名します。栗山監督は指名した選手に必ず贈る言葉があります。その言葉は直筆でしたためられ各選手のもとに届きます。
「共に天下を」
そして、その後に続くのが、監督の座右の銘……「夢は正夢」。
「夢」の文字がありました。家族で信じて来た「夢」が叶い「正夢」になったと鳥肌が立ち、ファイターズへの縁を感じたとお父さんはいいます。
そして、いま一番新しい父からの言葉はファイターズの鎌ケ谷の寮の息子の部屋に飾られています。1月、ファイターズの寮に入る時にスーツケースにこっそり忍ばせておいた色紙。いつか気づけばいいと入れた色紙を西村投手はすぐに見つけます。入寮時のインタビューでは、持ってきた荷物の中でこだわりの物は? という質問に「お父さんからの色紙」と取材陣に答えています。書かれているのは、「夢の途中 頂点を目指せ」の言葉。
まっすぐまっすぐで勝負していた自分がそのままプロに入っていたら長くは続かなかったかもしれない。怪我をしたことで得た社会人チームでの経験から、ストレートと変化球のコンビネーション、打者との駆け引きを学んで自信が生まれた。その社会人で頑張れたのはお母さんが寮に入る時に揃えてくれた布団のおかげ。その布団も大切に鎌ケ谷に持ち込みました。
目標のためには、いま1軍にいるのは最低限のことと話す西村投手。今シーズンの目標とはまず「新人王」でしょう。目標……夢。野球選手にこんなに心惹かれるのはここなんだなと改めて思います。夢を追いかける人を応援することで、自分も夢を見る、自分の夢を思う。私はこれから照れずにどんどん「夢」を口にしたい。その大切さと可能性を西村投手のお父さんに教えて戴きました。
最後に……西村投手とお父さんはそっくりです!
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