1ページ目から読む
2/2ページ目

ホストが女性客にたかった事件が発端に

 捜査関係者は「アクセスが浮かび上がったのは、ホストが女性客にたかり、消費者金融に契約させた都ぼったくり防止条例違反事件が発端。この女性客は借金させられるだけでなく、アクセスのあっせんで風俗店でも働かされていた。遠藤はグループの資金管理役だったとみられるが、全貌は不明だ」と話す。

 警視庁が血眼になってグループの全容解明を目指すのは、スカウト組織が、事件ごとに離合集散を繰り返す「匿名・流動型犯罪グループ」(トクリュウ)と暴力団との接点になっている疑いがあるからだ。

遠藤和真容疑者(FNNプライムオンラインより)

「2020年に東京・歌舞伎町でスカウトグループを巡り、指定暴力団住吉会系の傘下団体同士の対立が深まり、『スカウト狩り』まで発生している。警視庁にはスカウトを糸口にトクリュウや、暴力団の資金源の実態の一角を解き明かしたいという狙いがある」(同前)

ADVERTISEMENT

 トクリュウに関し、露木康浩警察庁長官は「中核的人物の検挙、犯罪収益の剥奪など戦略的な取り締まりを推進する」などと繰り返し表明してきた。

 黙秘しているとされる遠藤の背後にこそ、真の標的が潜んでいる。