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 今年は毎朝毎晩、下手したら1日3回、米津の歌声にまみれた。そう、「さよーならまたいつか!」が名作朝ドラ「虎に翼」の主題歌だったからね。9月には特別番組「虎に翼×米津玄師スペシャル」にも出演。で、今年は特別枠で出演、歌うんですってよ!

 録画&永久保存版、決定。

2020年――そつなくこなして見事に仕切った二階堂ふみ

 過去、朝ドラや大河から引っ張られて、紅組司会を担当させられた女優が数名。最もきびきびと仕切って、好感度爆上がりだったのは二階堂ふみだ。総合司会の内村光良も、白組司会の大泉洋も、安心してボケ散らかすことができたのは、ふみのおかげである(と思っている)。衣装のジャンプスーツやパンタロン(死語?)もスッキリまとまっていて可愛らしかった。

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2020年の紅白の司会も担当した二階堂ふみさん ©getty

 台本通りの進行をするだけで、審査員の上沼恵美子に「初々しい」と皮肉られても気づかないほど、緊張感とぼんやりのお飾りで終わった女優もいた。その点、ふみは落ち着きと安定感のある司会っぷりで、満点だったと記憶している。ま、コロナのせいで会場は無観客だったんだけどね。

2021年――東京国際フォーラムに、家着の神が降臨 藤井風

 NHKホールが改修工事のため、東京国際フォーラムで開催した珍しい年。実は、会場がすごくよかった。ガラス張りで吹き抜けになっているロビーと外廊下は、抜け感があって美しく幻想的な絵面が完成。紅白はいつもすし詰め・ぎゅうぎゅう詰めのステージで、イナバの物置状態だったから、この年は新鮮だった。劇場として動線も計算されているし、またあそこでやらないかしら…。

 で、初出場、トリッキーな登場で話題をかっさらったのが藤井風だった。稲妻走ったわよ、その出で立ちのそっけなさ(家着にふわふわスリッパ履いて)と美しいピアノの調べと歌声に。音楽の神が家着で降臨!! と思った。今年も出場すると聞いて、最も楽しみにしている。

今年はどんな服を着るのか? 藤井風さん(画像:本人Instagramより)

「いつまでやるか」「誰が観るのか」と言われ続けている紅白だが、かといって他に観たい番組が地上波にあるわけではない。「消去法で紅白」だとしても、本物の歌い手が心を震わせてくれる瞬間は、必ず、ある。