娘の結婚についての父親の回答は…
また、昨年の記者会見で「御結婚に対する、佳子さまのお考え、そして殿下のお考えについて」と聞かれた秋篠宮さまは次のように答えた。
「そうですね、結婚については、もし、いずれ、娘が結婚のことについて話をしてきた時には、彼女の考えをよく聞いて、そしてまた、こちらの思うところも伝える、というような感じで話し合っていければと思っています」
記者「助言されている事や、話し合われている事はありますでしょうか」
殿下「それは結婚について。特に今はありません」
これ以前の会見でも、秋篠宮さまは、「(佳子さまの、筆者注)結婚についてですけれども、今、特に何か話し合っているという事はありません」(2022年)、「(佳子さまの結婚については)そういう時期が来ましたらじっくりと話し合いをしたいと思います」(2021年)と、語るのにとどめている。
このように、ここ数年、娘の結婚についての父親の回答はほぼゼロに等しいものだった。
「結婚に待ったがかかりかねない」議論
「基本的にこれは皇室のシステム、制度に関わることでありますので、これについて私が何かお話しするということは控えることにいたします。ただ一方で該当する皇族は生身の人間なわけで、その人たちがそれによってどういう状況になるのか、そのことについて私は、少なくとも、そういう人たちを生活や仕事の面でサポートする宮内庁の然るべき人たちは、その人たちがどういう考えを持っているかということを理解して、若しくは知っておく必要があるのではないかと思っております」
今年の誕生日会見で、記者から「衆参両院議長は9月、皇族数確保策に関する与野党協議で、女性皇族が結婚後も皇室に残る案についてはおおむね賛同を得られたとの見解を示しました」などと尋ねられ、秋篠宮さまはこのように答えている。
佳子さまは生まれてから30年もの長い間、「結婚したら民間人になります。皇族でなくなります」などと、両親たちからずっと言われ続けて育ってきた。本人もそのように自覚している。それが、「皇室制度が変わりました。結婚してからも皇室に残ってください」と、いきなり言われても佳子さまは大変迷惑であろうと、娘を愛する父親の立場から、秋篠宮さまは発言したのだと思う。「議論の成り行き次第では、佳子さまの結婚話に待ったがかかりかねないのでは……」と、秋篠宮家関係者は顔を曇らせる。
小さい頃から佳子さまは、結婚して普通の国民になったら、あれもしたい、これもやりたいといろいろ考えてきたはずである。こうした佳子さまの夢や希望、人生設計などを突然、奪ってしまってよいものだろうか。その前に、佳子さまの考えや意見を十分に尊重してもらいたい。