安倍首相は昨年「読売新聞を熟読して」と言ったが、自身は最近朝日新聞を熟読した。そんな劇的な展開があったのである。
一体何があったのか? おさらいする。
5月22日の朝刊に「獣医学部『首相「いいね」』」(毎日新聞)、「首相『獣医大学いいね』」(東京新聞)と、たくさんのいいねが並んだ。
首相の身内からも愛媛有利の声
安倍首相と加計学園・加計孝太郎理事長が「2015年2月25日」に面会し、獣医学部新設の構想について説明を受けていたという文書を愛媛県が国会に提出したのだ(5月21日)。
その説明に対して首相が「いいね」と応じたと記されていた。獣医学部の新設については首相は「2017年1月20日」に知ったと国会で答弁していたので思いっきり矛盾が出る。
《文書の内容が事実なら、答弁は根底から崩れる》(毎日新聞 5月22日)
《首相の出身派閥の細田派からは「8対2で愛媛県の方が正しいだろう」という声が出る》(朝日新聞 5月23日)
首相の身内からも愛媛有利の声。大ピンチである。
かつてポンジュースのCMで「愛媛のまじめなジュースです」が有名になった。今回は「愛媛のまじめな文書」が次から次と出てきて首相を追い詰めている状況だ。