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菅利秋さん:あの悲惨な震災で、自然の前では非力なんや。個人ではどうしようもできない。みんなと手をつないで、ストレスから何から発散させていきたい。

 

新しい住民が増えた今、地域のつながりを築くために様々な行事が開かれている。月に一度の消防訓練は、先月206回目を迎えた。20年以上にわたって続けられているのは、震災の教訓を忘れないためだ。

当時を知る人が高齢化する中、記憶をどう伝えていけばよいのか、模索が続いている。

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引っ越してきた女性(30代):声かけてもらって参加させてもらったんですけど、誰かがしてくれるだろうと他人事でいる部分もあるんですけど。今高齢の方が元気にやってくださっているのはありがたいんですけど、次世代につないでいかないといけないと思います。

■参加者減る町内会行事 80歳の自治会長「目の黒いうちは頑張ろうと思っている」

しかし、人も街も変わる中で、行事の存続に課題もある。

 

菅利秋さん:(参加者も)だんだん少なくなってきよるんや。ここだってなんぼワシがええかっこして言っても、人が来ないと仕方ない。だから率先して、動きは歳いって鈍いけど出ていくわけよ。地蔵盆・もちつき・慰霊祭を通じて"私もせないかんな"と思ってもらったらええけど…。どこまで通じるのかわからないけど…。そういう気持ちで、目の黒いうちは頑張ろうと思っているんや。もうそれしかないんや。

あの日、ここで起きたことを忘れないー。

住民たちの想いを次世代につなぐ模索は、30年目も続く。

(関西テレビ「newsランナー」 2025年1月8日放送)