「昔から何となく雰囲気がおかしいときがあり、2人の関係性が普通の親子ではないと薄々勘づいていた部分があったんです。振り返ってみても男女の意味で親密で、Aが娘に無理やり性行為を行っていたとは思いづらいといいますか。
娘からの告白を受けた後、Aに確認を取ったところ、彼がアダルト動画を見ていることに気づいた娘にせがまれて性行為をしていたようです。
当初、Aは性行為はできないと断ったらしいのですが、してくれないなら祖父母の家にいた加害男性のところへ戻ると脅され、折れてしまったと言っていました。
娘は中学生のころ、ネットゲームを介して知り合った男性と交際するようになりました。オンラインの関係性だったので、性行為はなかったようです。しかしその男性に振り回されて悩む姿を見て、Aは慰める意味で性行為を行い、わいせつ行為が再開するきっかけになったと言っています」
「あの子が俺との子どもがほしいと言ったんだ」
さらに驚くのは、娘との性行為が発覚したあとのA氏の弁だ。
「Aは、娘が『あの子が俺との子どもがほしいと言ったんだ』と悪びれず言いました。あわせて、『俺たちには子どもがいないし、もし子どもができれば、あゆみも孫ができるから嬉しいかなと思って』と言うんです。呆れました」
にわかには信じ難い行為や言動を目の当たりにしながら、それでもA氏の出所を待つ吉川さん。性的な感覚がかなり一般と異なるのではないか。吉川さんには、思い当たる節があるという。
「私は幼いころ、父方の祖父母と同居をしていたんですが、父はほぼ無職で、なおかつ家にもいないような状況でした。そのとき、母は祖父――彼女からみた義父――と日常的に性行為をしていたんです。就寝中の私の隣でしているので、すぐに気づきます。子どもながら、見てはいけないものだとわかりました」
その後、父母は離婚し、吉川さんは母に引き取られた。しかし、母はギャンブル依存気味で経済力がなかったので、親戚の家に身を委ねることになったのだという。
「家庭内暴力をする親戚もいて、悲惨な生活を強いられました。そこでやぶれかぶれになってか、私は14歳くらいのときに母の再婚相手と性行為をしたんです。母も特段それがおかしいと思わないようで、黙認していました」