大型プロジェクトが実現するまでの長い道のり
ファン、選手そしてメディアからも絶賛された今回の企画は千葉ロッテマリーンズのコミニティリレーション部が中心となり昨年11月から動き出していた。地域密着に向けた新しい施策を模索している中で考え出されたアイデア。学校側も前例のない企画にも関らず理解を示し、前向きな姿勢を見せてくれた。幸い、習志野市とスポーツを通じた地域振興・地域貢献に関するフレンドシップシティ・プログラム協定を締結している縁があったことも話をスムーズに進行させた。
千葉ロッテマリーンズ応援団の理解を得てZOZOマリンスタジアム、さらに同校で合同の練習会も実施。当日を迎えた。プロ野球球団本拠地の外野スタンドにフルート、クラリネット、サックス、トランペット、トロンボーン、ホルン、ユーフォニアム。スーザホン、パーカッション(打楽器)の演奏者が綺麗に配置された。その光景は壮観であり、奏でる音は人の心を魅了した。
高校野球吹奏楽部とプロ野球応援団のコラボによる応援という日本プロ野球で前例を見ない企画を成功へと導いたコミニティリレーション部担当者は充実した表情を浮かべる。「昨日はたくさんのグッと来る状況がありました。今まで見た事がない球場の雰囲気に自分も感動しました。ここまでたどり着くまでの色々な調整がありましたけど、報われました」。学校、応援団、市、そして球団、NPBと交渉は多岐に渡った。それに伴い沢山の資料を作成した。
そして半年かけて実現したこの日。チケットの前売り販売は平日平均の3倍で当日は2万9559人の来場者が駆け付け、大入り満員となった。ファンもこの企画に期待し楽しみにしていた証拠であり、試合後のSNS等での反応は「凄い」、「感動した」のオンパレード。それはこの新規の大型プロジェクトが成功したなによりの証拠だろう。そして現場の指揮官である井口監督が自らマスコミに口にした感謝の言葉はその象徴といえる。
ボールパーク化計画を04年から推し進め、これまで様々なイベント企画を成功に導いてきた千葉ロッテマリーンズ。2018年もまたプロ野球界に新たな風を吹かせるべく日々、チャレンジを繰り返していく。
梶原紀章(千葉ロッテマリーンズ広報)
※「文春野球コラム ペナントレース2018」実施中。コラムがおもしろいと思ったらオリジナルサイトhttp://bunshun.jp/articles/-/7624でHITボタンを押してください。
この記事を応援したい方は上のボールをクリック。詳細はこちらから。