青山学院大が8度目の総合優勝に輝いた箱根駅伝。

「21年目のシーズンですけど、最高のチーム」

 原晋監督にそう言わしめた出走者たちも、名物指導者に劣らず個性派揃いだ。

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「あいたいね大作戦」を掲げた原晋監督

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毎回おいしいところを持っていく、“宇宙人”の太田

 出走メンバーのうち、4年生は6人。往路で視聴者の目を釘付けにしたのが、左手薬指に指輪を光らせて4区を走った太田(あお)()だ。

「往路の優勝会見で『彼女との指輪です』と“婚約発表”。お相手については明かしませんでしたが、指輪は昨年11月に作ったといい、彼女の両親からは結婚の承諾を得ているそうです」(駅伝担当記者)

GMOで競技を続ける太田(本人SNSより)

 最終学年の今年は日本人歴代最速のタイムで区間賞。

「箱根には滅法強く、1年生から皆勤。昨年は3区で学生最強ランナーと言われる駒大の佐藤圭汰選手に競り勝ち、優勝を引き寄せました。箱根で毎回おいしいところを持っていくので、チームメイトからは“太田劇場”と称され、奇想天外な言動が“宇宙人”と呼ばれることも」(同前)

 閉会後に放送された日テレの特別番組では、原監督が太田の強みについて「ナルシスト。ゾーンに入ることができる」と評し、本人も「自分が大好きです」と追認。漫画「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズの大ファンでもあり、7区を走ったけん玉の達人・白石光星と共に、優勝旅行先としてジョジョ第5部の舞台でもあるベネチアを原監督に所望してみせた。

いつもモテモテ、“オシャレ番長”の鶴川

 その太田と“駅女”人気を二分するのが、3区で出場した鶴川正也だ。駅女とは、大学駅伝界隈で“推し活”をする女子のこと。そんな駅女の1人が語る。

「他の大会や記録会にも駅女が押し寄せますが、イケメンの鶴川くんはいつもモテモテ。ファッションセンスの高い“オシャレ番長”としても知られます。インスタグラムでは私服姿も見られますが、あえて無印良品のレディースTシャツでシンプルにコーデするなど、かなりの上級者です」

メガネ姿もオシャレな鶴川(本人SNSより)

実は苦労人! 鶴川の成長

 先の箱根特番では5区の若林宏樹から「私生活がちょっと乱れてて(笑)」と、チャラさが仇となってかインスタをブロックされていることが明かされた。そんな鶴川も、実は苦労人。故障に泣かされ、今大会が最初で最後の箱根出場だった。前出の記者の話。

「一時期は陸上をやめようと考えたこともあったようですが、昨秋の出雲、全日本の両駅伝で区間賞。原監督から『エース』と言われるまでに成長しました」