星野源「曲替え圧力」の真相
その第2部は異例ずくめだった。午後9時32分に登場したのが10年連続10回目の出場となった星野源(43)。本番5日前に前代未聞の曲変更があった。
「当初は自身がくも膜下出血で倒れ闘病生活をしていた時に作った『地獄でなぜ悪い』を歌う予定だった。だが、同曲は性加害疑惑が報じられた園子温監督の同名映画の主題歌であることから、SNS上で2次加害を指摘する声が相次いだ。歌唱順発表2時間前のギリギリのタイミングで変更が発表されました」(同前)
本番、いつもは歌う前に溌剌とした声で「こんばんは星野源です」と発するが、その日の「こんばんは」は覇気がなく表情は硬い。スタジオでたった1人、アコースティックギター1本の弾き語り。歌い出しまでの無音の時間が10秒ほど続き、「♪世界はひとつになれない」と、初期に作った『ばらばら』(作詞・作曲:星野源)を届けた。現場に居合わせたスタッフが証言する。
「本番直前、ホールの廊下に出演者が並んで待機するのですが、星野さんは暗くて不機嫌そうだった。リハーサルも非公開で取材会にも現れませんでした」
ラジオで言葉を詰まらせる場面も
紅白出演直後、星野は『星野源のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)に出演。リスナーからの紅白の感想を読み上げる途中で言葉を詰まらせしゃくりあげて泣いているようだった。一体、何があったのか。
「『地獄―』は、『いま苦しい時代を生きる方々を勇気づけてほしい』というNHK側の強いリクエストだった。NHKは批判を受けた途端、手のひら返しで曲変更を星野に要望したといいます。協議は数日間続き、最後は星野がNHKの“圧力”に屈したわけです」(レコード会社関係者)
そんな地獄のような時間の通り過ぎた午後9時50分。ボーカリスト稲葉浩志(60)とギタリスト松本孝弘(63)によるロックバンドB'zのパフォーマンスで番組はひときわ盛り上がる。