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2018/06/30

ミスが試合を落とすプロの戦いではあるが

 6月22日の試合後、ORIX球団は湊球団社長・長村球団本部長以下、球団総意でNPBへ異議を申し立てた。ファンの心を代弁したような猛抗議。これはこれで素晴らしい事である。1勝の価値がペナントレースの行方を左右するプロの戦いの場なのだから。ましてBsは2011年にはCS出場を、2014年にはリーグ優勝を1勝の差でそれぞれ逃してきた。言わばORIX球団もBsファンも1勝の重みをよく知るからこその、この対応だった事だろう。しかし一方で今回の誤審だけを問題にし、今回の裁定の見直しを求めても、それは根本的な解決にならないのもまた事実である。現にNPB側から出てくる再発防止案は、言わば審判個人のスキルアップに頼るもので、とても組織としてじゅうぶんな再発防止策と思える物では無いのだから。

 そもそもミスが無いのがプロの世界、ましてや試合を決定づけるミスを犯しているようではプロ失格であるとか、そんな意見も多く耳にするが実際に試合を観戦していれば試合を決定づけるミスにも多く直面する。過去に選手や首脳陣のミスで落とした試合は各チームとも多く存在するだろう。その積み重ねがペナントレースの行方を左右し、優勝チームは優勝するべくしてペナントを勝ち取る。これは何も選手に限った事ではないだろう。同じように審判には審判の戦いがあり、細かいミスを繰り返しながら成長していくものだと思うのだ。チームが一人の選手のミスをチームで補いペナントレースを制すように、この「不完全なリクエスト制度」、審判個人の問題やスキル不足と判断するのではなく、導入直後であるが故の球界全体の問題として取り組んでみてはいかがだろうか。「再試合」より「制度の補完」、こちらの方が優先課題だと思うのだが。

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