「凄まじく尊い」「読んで震えた!」…発売直後に即重版

 そんな本作の刊行にあたっては、「小説は魔物。取り憑かれたら最後、地獄を見せるまで離れない」(桜木紫乃さん)、「出版業界、文学賞、作家のリアルが巧みにさらけ出されていて、最高に面白い」(島本理生さん)、「自分は承認欲求とは無縁だと思っていたら足元をすくわれる」(千早茜さん)、「すべての人がこの物語の当事者で、だからこそ中毒者になるに違いない」(額賀澪さん)と、人気作家から絶賛のコメントが寄せられている。

 サイン会を企画した書店員の高頭佐和子さんも、本書について「モンスター化していく作家の姿に震撼しつつ、私は読み進めるほどに天羽先生が好きになっていた。傲慢で辛辣で身勝手でプライドが高く、面倒な人だと思う。だけど小説に対しては、自分にも他人にも決して妥協を許さない。自分の書く小説に対しても、その中のほんの数行の文章に対しても、あまりに真摯で純粋で、不器用すぎて、なんだか泣きたくなるのだけれど、凄まじく尊いものを見せてもらったのだと思う」と「WEB本の雑誌」 で紹介。

村山由佳さん『PRIZE-プライズ-』

 こうした評判の広がりもあり、発売するやいなやX(旧Twitter)上には、愛読者はもちろん、若手作家たちからも「2025年のベストが早くも出てしまったかもしれない」「読んで震えた!」など感想が続々と上がった『PRIZE-プライズ-』は、発売直後に即重版、さらにその翌週には3刷が決定となった。

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 村山由佳さんは、2月1日放送の「王様のブランチ」のBOOKコーナーにも登場予定。新たな代表作『PRIZE-プライズ-』の快進撃は、これからも続きそうだ!

PRIZE―プライズ―

村山 由佳

文藝春秋

2025年1月8日 発売

最初から記事を読む 「隠しに隠してきました」作家・村山由佳さんが30年間格闘しつづけた「認められたい」「褒められたい」承認欲求をすべて語った