米ロサンゼルスの連邦地検は23日、大谷翔平選手の元通訳水原一平被告に関する求刑文書を裁判所に提出した。この文書によると、水原被告は、4年9ヶ月の禁錮刑、禁錮刑後3年間の保護観察、大谷選手への約1697万ドル(26億円余り)の賠償金の支払い、IRS=内国歳入疔への約115万ドル(1億8000万円)の支払いを求められている。
「動機はギャンブル依存症ではない」という政府の主張
すでに多くのメディアが、この求刑文書について報じたが、目を通して見て、気づいたことがある。それは、「犯罪の性質と状況、被告人の経歴と特徴のセクション(The Nature and Circumstances of the Offense and the History and characteristics of the defendant)」の終わりでされている主張「最終的に、政府は、被告の犯罪の動機はギャンブル依存症ではなく、むしろ強欲であったと主張している。被告は大谷氏の信頼を裏切り、彼に経済的、評判的、そして感情的な損害を与えた。大谷氏は真の被害者で、被告の行為によって損害を受けており、今後も受け続けるであろうことは間違いありません。(3)このような裏切りと強欲には、量刑のガイドラインの範囲内で相当の懲役刑が必要だ」の中の“大谷氏は真の被害者で、被告の行為によって損害を受けており、今後も受け続けるであろうことは間違いありません”という一文の終わりに脚注3が付けられていることだ。
何だろうと思い、脚注3を読んでみると、「大谷氏は、裁判所が検討に使うための被害者影響陳述書を提出した。被害者権利法に基づき、被害者影響陳述書は封印された状態で提出されるものとする」と説明されている。
つまり、大谷選手は「被害者影響陳述書」なる文書を裁判所に提出しており、その中で、自身は真の被害者であることや被告の行為によって損害を受けたこと、今後も受け続ける可能性があることなどが説明されているのではないかと推測される。